たくさんの子供たちと一緒に過ごす時間のほとんどがサッカーの練習だった今年の2月まででしたが、3月以降は作文教室を始めたため、この教室に通ってきてくれる子供たちとは机に一緒に並び、座ってゆっくりと話をするようにもなりました。
サッカーの練習では「常に考えよう」と言い続け、何も考えないプレーをすると私から叱咤激励の厳しい声が飛びます。
そうすることで「常に考える」という習慣付けができ、結果として彼らの成長につながると思うからです。
作文教室も最初は、真剣に作文用紙に向かう姿勢を求め、割とピリピリした雰囲気で行っていました。
でも、そもそも作文教室は、自宅から飲み物とおやつの持ち込み可とし、作文を書くという作業を楽しみ行い、その中で論理的思考を学ぼうというゆるーいコンセプトで始めたもの。
すぐに私はサッカーコーチのときの雰囲気とは違った、ゆるーい作文コーチになりました(笑)。
最初はどこまで許されるのか、探りながらはしゃぎだした子供たちでしたが(笑)、今では居眠りしたり、ずーっとおやつを食べていたり、そりゃもう好き勝手、やってます。
もちろん作文を書くことの上達を目指し、論理的思考ができるようになるための練習をする場ですから、学ぶ姿勢は大切にしています。
ですがなによりも、リラックスして楽しむという、このことを第一にしています。
現代の子供たちは、びっくりするくらい忙しい毎日を送っています。
習い事に毎日通う、なんてことは当たり前。
一日に習い事のハシゴさえしています。
子供だって、疲れますよね。
だから、眠いときは寝かせてあげる。
おやつが食べたいときは食べまくる(笑)。
そんな作文教室の雰囲気で、やっています。
そんな状態では作文、論理的思考が学べていないかというと意外とみんな、思った以上に作文が上手になっています。
最初は何を考えたらいいのか分からないような状態だった子が、筋道立てて話を組み立てようとしたり、起承転結に沿った文章を書いたり、こちらが驚くくらいの上達を見せています。
勝敗をはっきりと決めるスポーツの世界で、このゆるーい雰囲気での本人の成長はなかなか難しいと思いますが、座って学ぶようないわゆる学問的なものは、リラックスし、楽しんだほうが身に付きやすいということを、私自身が身を持って経験しているわけです。
普段の勉強も、リラックスして楽しんだほうが、ストイックにやるよりも遥かに効率が良くなると思います。
プレッシャーをかけず、本人がワクワクするような言葉をかけてあげるモチベーターに、特にお母さんにはなってほしいと思います。
子供は大人が思っている以上に、大きな可能性を持っているのです。
たくさんの子供たちに接している私がそれを毎日痛感しているのですから間違いありません。
一人一人の子供が持つ大きな可能性を、だれもよりもまず親御さんには信じてほしいと強く願います。