自分たちがボールを保持し、攻撃する。
そのためにはどんなものが大切かと聞かれたら、私は即座に『ボールを失わない意識』と答えます。
もちろん、後ろ、横から来たボールに対してできるだけ前を向いてプレーするのは大切です。
なぜならば、サッカーは点を取り合うスポーツで、点を取るためには相手ゴールに向かってプレーする必要があるからです。
ですが、だからといって闇雲に前を向こうとすると、相手選手に寄せられてボールを失うシーンが多くなってしまいます。
この点に関し、様々な試合を見ていますが、日本の指導者は『前を向く』というプレーを積極的なものとして評価し、デメリットを指摘しない傾向が強い気がします。
ヨーロッパや南米のいわゆるサッカー先進国のトップレベルの試合をＴＶなどで見ると、もちろんフリーだったり周囲の選手の状況によって前を向くプレーをしますが、プレスをかけられるようなシーンでは無理に前を向かず、スクリーンしてボールを隠します。
大切なのは『判断力』で、それなしに無理に前を向いてボールを失うプレーは修正すべきと私は考えます。
ですから、ポゼッションを重視するサッカーをするならばまず基本中の基本として『ボールを失わない』という点を、私は挙げるのです。
フリーなのに前を向かない。
ボールをもらう前に周囲を見ていない。
それでバックパスしてしまうのは修正すべきですが、近くに相手選手がボールを失いそうだと判断すれば、積極的にバックパスしてフリーの状況を作る時間を作ることは、サッカー選手として評価すべき判断ではないでしょうか。
もちろん、ボールを大切にしようとしても足で行うスポーツですから、ミスはつきものです。
ミスをして相手にボールを奪われてしまったら、すぐに奪い返すアプローチを始める。
これもポゼッションサッカーでは重要なポイントだと考えます。
ボールを簡単に失わない。
相手に奪われたらすぐに奪い返すアプローチをする。
この２点を私は常に念頭に置き、練習に取り組むように心がけています。
