頭と身体をフル回転させる難しさと練習の重要性

ポゼッションサッカーを展開するためには90分間、頭と身体をフルに回転させる必要がある。その中でも特に頭をフル回転させ、『考える』ということが重要になってくる。そのためには、「良い練習」を積み重ねてくしかない。

 

UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント第1レグで0-4と大敗したバルサが第2レグでパリ・サンジェルマン相手に6-1と史上初の大逆転劇を収めたのは記憶に新しいところ。

 

CL第2レグ四日後、その勢いでリーガ・エスパニョーラ第27節対デポルティーボ・ラ・コルーニャ戦に臨んだバルサだったが、1-2と痛い敗戦を喫してしまった。

 

高いテンションで戦った後というのはどうしてもフィジカル、メンタルともにコンデイションは落ちてしまう。しかし、サッカーは頭と体を90分間動かし続けなければならないスポーツだ。

 

特にバルセロナが志向するポゼッションサッカーは、パスしたら次にまた受ける動きを連続する必要があり、フィジカル的には歩いていたとしても、頭は90分間フル回転させる必要がある。

 

Jリーグでもポゼッションサッカーを志向するチームが多くなっているが、開幕して3戦ほどこなした現時点でもまだ、そうした頭脳を動かし続けるサッカーを展開できているチームは少ない印象だ。そしてデポルに負けたバルサの試合も、頭が瞬間的に止まってしまった選手がピッチの中に複数存在していた。

 

サッカーは相手チームより1点でも多く得点を得れば勝つという球技で、そのためにはできるだけ多くシュートを打つ必要がある。シュートを打つためには相手ゴール近くまでボールを運ばなければならない。そしてそうするためには、前にボールを運んでいく作業が必要になる。

 

前にボールを運ぶ、つまりパスやドリブルで縦へ進む必要があるわけだ。

 

縦パスが入った時、または縦へのドリブルが成功したとき、チャンスの芽は一気に広がる。ここで味方がどのようにボールホルダーを助け、シュートまでもっていくのかが、攻撃の大きなカギになってくるわけだ。

 

ポゼッションサッカーの場合、ボールホルダーに対してパスコース、つまりボールホルダーとパスを受けようとする選手の間にだれもいない状態を作るのが、基本的なポジショニングとなる。そのパスコースを作るために、1歩前に進んだり戻ったり、半歩でも動くとできるパスコースを作るため、選手は動き続ける必要があるわけだ。

 

対するディフェンス側にはセオリーがある。つまり、ボールホルダーに対してボールと自分たちのゴールの間に立つということだ。それが基本になるので、ボールホルダーの後ろ側は比較的オープンな状態になる。前が詰まっていれば、後ろに味方選手がサポートに入り、広いスペースや縦にいるフリーの選手にパスを入れていくことになる。

 

それが、ポゼッションサッカーの基本セオリーとなる。

 

サッカーは11人の選手のおおよその位置を決めるフォーメーションというチームの約束事があるはあるが、実際には広いピッチの中を自由に動き回ることができるため、なかなか同じような状況は起きていないように見える。しかし、選手がセオリー通りに動けば動くほど、選手同士の動きはパターン化されていくことになる。

 

良い練習は、そうした試合で起きやすいパターンをどれだけチームとして練習し、その中での約束事を理解し合えるか、というものになる。

 

逆に良くない練習とは、練習のための練習で、試合でおおよそ起きにくい状況をシミュレーションすることだ。

 

バルセロナレベルの選手でも、疲労が溜まると頭の回転が止まりやすくなり、結果としてチームとしての連動性が失われてしまう。サポート、パスコースを作る選手が少なく、孤立するシーンが多発していた。そして同じような状況は、Jリーグでも多発している。

 

サッカーの難しさと練習の重要性を痛感する、リーガ・エスパニョールのバルサ対デポル、さらにJリーグの開幕から第3節までの多くの試合となっている。

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