ピッチサイズに応じた戦い方

幼稚園、小学生へのサッカーコーチから、中学生を指導するようになって、悩んだことがあります。

その中でももっとも大きなものだったのが、ピッチのサイズです。

と言っても、中学生になって成人と同じサイズになったという、そのことへの対応ではなく、もっとローカルな問題で、フルサイズ(横68m×縦105m)と比較してはるかに狭いピッチでも、公式戦を戦い抜かなければいけない、という問題でした。

横68mあれば、ディフェンスラインに四人並べれば、適切な距離感で試合を戦うことができます。ですが、ルールで決められた最小サイズの横45m×縦90m(測定していないので断言できませんが、それ以下に感じる場合も)のようなピッチでも、公式戦を戦わなければならないのです。

現実問題、45m×90mのピッチで11人対11人のサッカーの試合を行うと、とても窮屈で、8人対8人くらいがちょうど良いのでは、と感じます。

とは言え、そうしたピッチでも勝ち抜いていかなければいけないわけですから、コーチとしては頭の悩ませどころです。

ある意味、先日の日本代表的な試合になります。つまり、攻めようとしても相手ゴール前にはたくさんの相手選手が並んでいますから、そこをどうやって崩していくかという問題になるのです。

一つの方法としては、ダイレクトプレーを増やし、ボールを早く動かしながら縦パスを入れるタイミングを探っていく、というものになると思います。とは言え、狭いスペースで早くボールを動かそうとするので、リスクはあります。

できるだけディフェンスラインの選手は自陣奥深く下がり、自分の前にプレースペースを作りながら前の選手のサポートをし、ボールを受けられる状況を作ることが大切になってきます。

意識しなくても選手同士の距離感は保たれますが、周りを見ていないと近すぎるという問題が起きますので、広いピッチとは逆の意味での距離感を維持することが大切になります。

今日は高校生の練習試合で、やはり狭いピッチでの11人対11人の試合となりました。

相手チームはディフェンスラインから、どんどん前に蹴り込み、こちらの裏のスペースを使うパターンで攻めてきます。こちらは、ディフェンスラインを勇気を持って上げ、オフサイドの駆け引きをしながらの戦いとなりました。

やはり、良い準備のできない選手はサポートの距離感が悪く、近すぎて窮屈なプレーに陥り、そこでボールを奪われたり、パスミスをしてしまったりしていました。

ノーマルなピッチで試合のできる強豪チームでは、あまり直面しない問題でしょうが、そうでないチームの場合、切実な問題です。

でも上に勝ち上がるためには、こうしたピッチでも結果を出していかなければならない。

選手はもちろんですが、コーチも常に考え続けなければなりません。

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