先日、仕事仲間に聞かれました。
「川上さんのやってる作文教室、どんな効果があるんですか?」
こういう質問に手っ取り早く答えるには、この一言が有効というのは経験済み。
そこで私は
「最近は、受験科目に作文があったりするんですよ」
と答えました。
ネット時代になり、様々な情報は頭の中から引っ張り出すよりネットを検索して探す方が速くて確実です。
頭の中にアーカイブを作る時代は終わりました。
これからは、様々な情報をどう有効に活用するか。
つまり、ロジカルシンキングが重要になるわけです。
その際に何よりも大切なのが『論理的思考』です。
そしてこの論理的思考を養うには、作文が効果的。
何しろ、人に自分の考えを伝えるには、筋道たてて説明しなければなりませんから。
ですがこの一連のやりとりの中で私が痛感したのは『視点の違い』でした。
多くの親御さんも恐らく『受験対策』が子育ての大きなテーマになっているはずです。
受験対策をしたいから、塾に通わせ、試験の点数を上げようと努力させる。
私に質問を投げかけた方が言いたかったことは、作文が上手になっても受験に役に立つのか、ということでした。
でも私が作文教室、そしてサッカーを経験する中で学び、子供たちに成長してもらいたいと見ているのはもっと先。
どんな大人になり、一人の人間として生きていくのか、ということです。
それは言ってみれば、一生の財産を子供の時代に作る、ということです。
もちろんその手前でまず受験をクリアしていい学校に、という親御さんの気持ちは分かります。
でもそのことばかり見ていると、人生という全体図が見えにくくなる可能性があります。
そのことは是非認識していただきたいと思います。
という先日、仕事仲間との会話の中でふと思ったこと、でした。
川上滋人