これは私自身のチャレンジでもあります
なぜ市井のサッカーコーチである私がブログでサッカーコーチングに関して、自分が考えることを書くのか。
それはひとえに、考えることがなによりも大切であると私自身が信じるからです。
そして選手にはいつも『チャレンジしよう』と言い続けている私自身の、チャレンジでもあります。
それと、私自身のこんな思いもあります。
私が代表を務めるサッカーチームの地域には、Jリーグの下部組織につながるチームがあります。そこではサッカースクールを主宰し、小学校上級生になるとセレクションを行い、チームを組織して大会などに積極的に参加しています。
当然、モチベーションの高い、技術的にも高い選手がそこには集まります。
うちのチームからもセレクションに合格し、移籍していった選手がいます。セレクションに合格するくらいですから、チームの大黒柱でしたが、より良い環境で選手がプレーし、成長するのならば我々コーチとしても喜ぶべきこと。
合格を共に喜び、頑張れと背中を押して送り出しました。
特に彼の所属するチームの試合を見るチャンスはそれほどなかったのですが、たまたまうちのチームも大会で勝ち残り、我々の試合の後に彼が所属するチームの試合があったのでどれだけ成長しているのか応援する機会がありました。
試合を見た私の感想ですが、全員、とてもうまい。ですが、私が感じたのはただそれだけでした。
言ってみれば、Jリーグで展開されているサッカーの小学生版。
もちろんそれはそれで大変なことではありますが、それが育成世代にある彼らがやるべきサッカーなのでしょうか。
池上正さんの記事
そうしている時に、たまたまサイトでこんな記事を目にしました。
[browsershot url=”http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/other/text/201201250007-spnavi_1.html” width=300″foo-value” target=”anchor-target”]記事は、長く少年サッカーの指導に携わっていらっしゃる池上正さんのお話です。
こうした本も出されているので、ご覧になった方もいらっしゃると思います。
私ももちろん、読ませていただきました。
結局、現状のJリーグと同じことを育成世代でしていては現状維持。いや、常に進化していくサッカーの世界で、現状維持しようとするならば少しでも進化させなければ、その瞬間に退化していきます。
ですから、育成世代の彼らの伸び代を考えると、厳しいですが現状維持も難しくなるのではないでしょうか。
特に育成世代のサッカーに関わるコーチは、将来のサッカーというものについて常に意識しておく必要があると思います(ここで、この話題は書きました)。
そして成長するための要素を、練習の中で彼らにたくさん与えるべきです。
レベルの高いチームの話が市井のチームの参考になるか
そしてもう一つ、私がこのサイトで情報を発信しようと思うのは、現状の育成世代に関するコーチング法などが、Jリーグの下部組織のエリートチームや全国大会出場常連チームといった、レベルの高いチームの話がほとんどだからです。
そうしたチームの選手は、技術も高いし意識も高い。
ですが実際に市井のサッカーチームの選手は、並べと号令掛けてもすぐに並べないし、そもそも、おしゃべりして並ぶことすら時間がかかる。それが現実です。
ボールを止める、蹴る、運ぶといった技術に関しても推して知るべし。
基本の基本から根気よく練習するよう差し向けないと、とてもではないですがそもそも練習の形になりません。
では、そうしたサッカーチームでは何もできないのか。
決してそんなことはないと私は思います。
地区大会優勝も難しいかもしれませんが、サッカーをする中で、選手一人一人の何らかの成長ができるはずです。
現実に私は子供たちとサッカーをする中で、引っ込み思案の子が学級委員をやるまでになったり、対人恐怖症の子がチームのキャプテンを務めるまで仲間から信頼を得られるようになったりといったことを経験してきています。
彼らがサッカーをすることで、成長の大きなきっかけになったというこのことに関しては自負しています。
それも、うちのチームのコーチ皆がそれぞれ考え、いろんなアプローチを子供たちに行い、サッカーをしてきているからだと思います。
そして私自身も常に考え、新しいことにチャレンジし続けようと努力しています。
そんな一つのアプローチをここで紹介し、皆さんに考えるヒントになれば、私としてはそれ以上の喜びはありません。
サッカーは、とても大きな可能性を持っていると私は感じています。
そうしたアプローチ、チャレンジを皆さんもしていただきたいですし、現在進行中でチャレンジされていらっしゃるコーチの方にはさらに続ける勇気を持っていただきたい。
そんな思いで、このサイトを書き始めました。
川上滋人